事務職を知る

事務職の種類と違い:一般事務・営業事務・経理事務・総務・人事

事務職は名前が似ていても中身が違います。一般事務・営業事務・経理事務・総務・人事の違いを、厚生労働省の職業分類をもとに整理し、求人票で見るところをまとめました。

木の机の上に、色の違う薄いファイルが扇のように並んでいる絵

「事務職」と一口に言っても、求人票には「一般事務」「営業事務」「経理事務」「総務」「人事」と、いろいろな名前が並んでいます。名前が似ていても、毎日向き合う相手や、扱う書類が違うことがあります。

このページでは、厚生労働省が職業紹介などで使っている「厚生労働省編職業分類」の整理を手がかりに、5つの事務の違いと、求人票で見るところをまとめます。どれが自分に合うかを決める前の、地図として使ってください。

5つの事務と、主に支える相手

5つの事務と、主に支える相手の図 事務的職業(厚生労働省編職業分類の大分類・6番目)の下に、一般事務・営業事務・経理事務・総務・人事の5つを付箋で並べ、それぞれが主に支える相手を書いた図。 事務的職業厚生労働省編職業分類の大分類・6番目一般事務特定の分野に絞らない事務全般営業事務営業担当者経理事務お金の出入りの記録総務会社全体の運営人事社員の採用や手続き
「主に支える相手」は、例示された職業名から運営会社が読み取って短くまとめたもので、分類表に書いてある文言ではありません。

事務職は「事務的職業」という大きなグループ

厚生労働省編職業分類は、職業紹介や労働者の募集などで共通して使うために作られた分類で、大分類15、中分類99、小分類440の3段階で仕事を分けています(ハローワークインターネットサービス「職業分類とは」)。大分類の6番目が「事務的職業」で、私たちが「事務職」と呼ぶ仕事はこの中に入ります(同「厚生労働省編職業分類」。掲載は令和4年の改定版)。

この分類には、仕事の決め方の約束があります。会社の業種や雇用形態、雇用期間とは関係なく、仕事の内容で決めること。いくつかの仕事を兼ねるときは、いちばん長い時間やっている仕事に当てはめること。つまり「正社員」「派遣」といった条件ではなく、毎日実際に何をするかが、仕事の種類を決めます。

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5つの事務を並べてみる

「事務的職業」の中から、求人でよく見かける5つを並べます。番号は分類表の小分類の番号です。

種類主に支える相手分類表の区分分類表が例に挙げている職業名
一般事務特定の分野に絞らない事務全般034-01 一般事務員総合事務員、大学事務補佐員(研究室事務)、図書館事務補助員など
営業事務営業担当者040-01 営業事務員営業アシスタント、受発注管理事務員
経理事務お金の出入りの記録038-03 経理事務員会計経理事務員、会計事務員、税理士補助者など
総務会社全体の運営033-01 総務事務員総務係事務員、文書係事務員、内部監査員など
人事社員の採用や手続き033-02 人事事務員求人係事務員、給与係事務員、研修係事務員、福利厚生事務員、労務管理係など

「主に支える相手」の列は、例示された職業名から運営会社が読み取って短くまとめたもので、分類表に書いてある文言ではありません。

一般事務は、庶務係事務員(一般事務をするもの)や総合事務員のほか、大学の研究室、図書館、博物館の事務を手伝う人が例に並びます。特定の部署や専門に絞らない区分のようで、仕事の幅は職場によって変わると考えておくと、求人票を読むときに迷いにくくなります。

営業事務の例は、営業アシスタントと受発注管理事務員です。営業担当者のそばで、注文や受け渡しの管理を通して営業の動きを支える役割が想像できます。通関や輸出入を扱う貿易事務員は、別の小分類(040-02)です。

経理事務の例には、会計経理事務員、会計事務員、税務会計事務員、税理士補助者が挙がっています。現金の受け払いをする出納の仕事や、銀行の窓口の仕事は、同じ会計事務の中でも別の小分類です。

総務は、総務係、文書係、株式事務、内部監査など、会社全体の運営を支える幅の広い区分です。

人事は、求人係、給与係、研修係、福利厚生、労務管理と、社員に関わる手続きや制度の事務です。

境目はあいまいです

5つの区分は別々に立てられていますが、現場でもきれいに分かれるとは限りません。分類表でも、「庶務係事務員」という職業名が、総務事務員の例(総務事務の仕事をするもの)にも、一般事務員の例(一般事務の仕事をするもの)にも出てきます。職業名だけでは、どちらなのか分からないということです。

求人票の職種名が「総務事務」でも、実際の時間の多くを別の仕事が占めるなら、中身はほかの区分に近いかもしれません。名前よりも、仕事内容の欄を読むのが大切です。

「事務」と付いても、性格の違う仕事があります

「事務的職業」には、ここまでの5つ以外も入っています。コールセンターのオペレーター、医療事務や介護事務、データ入力、生産現場の事務、出荷や倉庫の事務などです。電話で勧誘する仕事(電話営業スタッフなど)も、分類の上では「事務的職業」の中の「電話・インターネットによる応接事務の職業」に入っています(同「06 事務的職業」)。

求人情報の表示については、令和4年10月1日に施行された職業安定法の改正に、「求人等に関する情報の的確な表示」を義務とする内容が含まれています(厚生労働省「令和4年職業安定法改正について」)。そのうえで、読む側も、職種名と仕事内容が合っているかを自分の目で確かめておくと安心です。

求人票で見るところ

運営会社が考えた、見る順番の一例です。

  1. 仕事内容の欄で、いちばん先に書かれている業務は何か
  2. 向き合う相手は誰か(社内の人、取引先、来店したお客様、電話の相手など)
  3. 電話や来客の対応が、仕事のどのくらいを占めそうか
  4. 使うソフトや道具が書かれているか(表計算ソフト、会計ソフト、受発注のシステムなど)
  5. 職種名と仕事内容が合っているか(営業や電話での勧誘が中心になっていないか)

説明があいまいなときは、応募の前や面接で、1日の流れや仕事の割合を聞いてかまいません。

次にやること

  1. 気になる事務を、この記事の5つから2つに絞る
  2. 分類表の例示職業名を見て、その事務の仕事のイメージをつかむ
  3. 実際の求人票を、上の5つの見るところで読み比べる
  4. 迷ったら、このページの下にあるLINEから、運営会社の担当者に相談する

事実確認

確かめた日は2026年10月22日です。出典のページを開いて、次の事実を確かめました。

  • 職業分類の仕組み(大分類15・中分類99・小分類440、仕事の内容で決めること、兼ねるときは最も長い時間の仕事に当てはめること):「職業分類とは」
  • 事務的職業が大分類の6番目であること、令和4年の改定版が掲載されていること:「厚生労働省編職業分類」
  • 各区分の番号と例示職業名、電話営業スタッフ・医療事務・データ入力などが事務的職業に入っていること、庶務係事務員が総務事務員と一般事務員の両方の例に出ること:「06 事務的職業」
  • 求人等に関する情報の的確な表示の義務化を含む改正が令和4年10月1日に施行されたこと:厚生労働省のページ

出典に書いてある事実ではなく、運営会社が例示職業名をもとにまとめた説明と提案は、表の「主に支える相手」の列、各事務の短い説明、「求人票で見るところ」の5項目です。

出典

  1. ハローワークインターネットサービス「06 事務的職業」(厚生労働省編職業分類)
  2. ハローワークインターネットサービス「職業分類とは」
  3. ハローワークインターネットサービス「厚生労働省編職業分類」
  4. 厚生労働省「令和4年職業安定法改正について」

出典の確認と最終の見直しは運営会社が行っています。